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私は、患者さんの側に立って医療過誤事件に取り組むことに、強い関心を抱いております。この立場から、医療過誤事件を処理する際に心掛けるべき点は次の事柄であると考えます。

1. 専門医の適切な助言と指導を仰ぐ事。
1. 医療過誤事件の最終目的は、医療について高度の専門的知識と技術を有する医師及び病院等の医療機関に対し、その診断・治療行為上の過失や医療設備管理上の過失に基づく損害賠償責任を追及する事にあるからです。
2. しかし、医療に関する詳しい知識が乏しい「素人」の患者さん側にとって、自分達だけの力で、医師及び医療機関側の過失を特定・証明することは、著しく困難若しくは不可能と言わざるをえません。そこで、個々の事案毎に、各分野の専門医の助言と指導を得られるか否かが、事件処理のキー・ポイントになるといっても過言ではありません。




2. 診療医及び医療機関側の過失を立証するための
証拠を保全しておく事。
* その際、次の諸点に留意する事が大切と言えます *
1. 診察及び治療の際における医師・看護師の説明に耳を傾け、不審な点があったら、記憶が薄れないうちにメモに残しておくこと。
但し、医師や看護師の面前でメモを取る等、相手方に不快感を与えるような言動は差し控えるべきでしょう。
2. 診療医や医療機関の過失が疑われる場合には、カルテ(診療録)、入院看護録、諸検査資料記録、レントゲン写真・CT・MRI等の画像類その他医療機関の手元に保管されている医療関係記録を出来るだけ早期に入手・保全する法的手続を講じることです。
医師・病院など医療機関がこれらの記録を廃棄・隠匿・改鼠その他証拠を湮滅する虞があるときは、速やかに弁護士に相談し、証拠保全申立の手続きをとるべきです(民事訴訟法第234条、242条参照)。この場合にも、予め専門医の意見を徴し、診察医や医療機関の過失の有無・内容について一応の見透しを立てておくことが望ましいといえます。
3. 裁判所の証拠保全決定を得て医療機関側の保管する医療関係資料(写し)を入手(保全)したら、改めて、専門医の門を叩き、その助言・指導を得ながら、診療医や医療機関側の過失責任追求の可否について、医学上及び法律上の両面から綿密に協議・検討する事が必要不可欠です。
4. さらに、診療医や医療機関に対する医療過誤に基づく損害賠償請求に踏み切った後も、随時必要に応じて、専門医の助言・指導を仰ぎながら、事件処理を進める事が肝要です。
5. 死亡事故の場合は、解剖所見が医療過誤証明の決め手となることがよくあります。ご遺族にとって誠に辛い選択を求めることになりますが、医療過誤が疑われる場合には解剖を回避してはなりません。

 
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